クレアチンは筋トレに本当に必要?初心者には効果が出ない4つの理由
2018/05/27
最近、クレアチンの基本的な知識や原理、種類や摂取方法も知らない人が、ただ「体重が増えて力が強くなるから」といった広告の情報から、何も考えず摂取してしまう場合が多いです。
ここでクレアチンを摂取してみたい方に、次の基本的なことをお尋ねします。
この中の一つでも答えられない場合は、まだ摂取する必要はないかもしれません。
1)クレアチンという物質は炭水化物、脂肪、タンパク質の一つですか? それとも他の物質ですか?
2)モノクレアチンと複合クレアチンの違いを知っていますか? 3)クレアチンは力を出してくれる物質と言われていますが、なぜ運動後に摂取するのか知っていますか? 4)運動前に摂取するクレアチンと運動後に摂取するクレアチンの差は何ですか? 5)空腹時に摂取しなければならないクレアチンもあるし、他の食べものと一緒に摂取しなければならないクレアチンもあります。 その違いを知っていますか? |
クレアチンの安全性問題は議論が多いからやめます。
しかし、安全性問題とは別に、筋トレを始めたばかりの人がクレアチンを避けなければならない理由は多いです。
1.初心者のクレアチン摂取はそもそも必要がない可能性が高い
摂取したクレアチンは筋肉繊維の中にローディングされます。
筋肉に取り込んでおける最大クレアチン量は、その人の筋肉量に比例します。つまり筋肉の量が少ない人はクレアチンを飲んでも貯めておくことができません。
結局ほとんどが排尿と共に排出されてしまい、お金の無駄使いになります。
そして筋肉量に関係なく、約30%程度の人たちはクレアチン代謝が先天的に活発なために供給源として摂取するクレアチンには意味がありません。
他にも、肉類(特に牛肉)を多く食べている人はクレアチン保有量が多いため、わざわざサプリメントでクレアチンを摂取する必要がありません。
(肉をあまり食べない菜食中心の人にとっては効果があると思います)
先天的に筋肉量が多い人、体に元々クレアチンが少ない人はサプリメントでクレアチンを摂取するとよく効いたりする場合もありますが、そのような人は、やはり摂った方が良いのでしょうか?
残念ですが、そのような方でも問題があります。
2.クレアチンで筋力だけ一時的に増やすと他の部位への負傷の危険が増加する
普通、力を出す部位は筋肉だと考えがちです。
ところが実際に力を出す時、私たちは筋肉やじん帯、関節をすべて使用します。
トレーニングを通じて筋肉を鍛え、じん帯を強くし、筋肉神経を鍛えて関節を補強します。 すべてバランスよく発達します。
しかし、クレアチンが関与するのは筋肉だけです。
筋肉は150も力を発揮するかもしれませんが、残りの部分は最大でも100までしか対応できません。
本人のリフティング能力も分からず動作と筋肉への集中度もできていない初心者が、クレアチンを通じて無理に増やした筋力で運動をするのは、銃も撃てない一般人の手に機関銃を持たせるのと同じです。
自分の力をうまくコントロールできなければ、結局は関節とじん帯に大きな負担をかけてしまいケガにつながります。
3.クレアチンは摂取するタイミングが難しい
思ったより重要な問題です。
クレアチンはその特性上、他の栄養素とともに摂取しなければなりませんが、一緒に食べるものによって、吸収率が良くなることもあるし、逆にほとんど吸収されないこともあります。
しかし、それらをちゃんと知った上で摂取する人はほとんどいません。さらに、プロテインと一緒に飲んだりする無茶な人もいます。
様々なサプリメント会社から、簡単に飲みやすくした製品が多く登場していますが、これらも厳しいことはあまり変わりません。
とにかくクレアチンを摂取するなら一般的に知られている栄養摂取のタイミングも全般的に変えていく必要があり、避けなければならない食品も出てきます。
初心者がそのルーティンによって食事制限と栄養の摂取を調節することはかなり難しいでしょう。
4.クレアチンを摂取し続けると体脂肪が増えやすくなる
ボディビルダーたちもシーズンに入るとクレアチンをやめます。
水分のせいでデフィニションが悪くなることもありますが、クレアチンの効果が脂肪燃焼を遅らせるので、同じ量の運動をしても体脂肪燃焼率が落ちてしまいます。
運動量を調節して食事制限を厳しく行えばなんとか大丈夫ですが、クレアチンを服用する場合は体脂肪が増えやすい状態になります。
ですので体脂肪が多い初心者の方にクレアチンは、かえって体作りを妨げてしまいます。
上の図は運動強度と運動時間によるエネルギーの変化です。 縦方向は運動強度、横方向は運動時間です。
筋肉内にクレアチンローディングが多くなると、クレアチンでエネルギーにする領域(赤色)が広まり、脂肪代謝がある無酸素領域(青い色)と有酸素領域(黄色)が短くなります。
つまり運動時の脂肪を燃やせる領域がその分少なくなるという意味です。
ほかにも理由は多いですが、とにかく筋トレを始めて1年以下の初心者の人は、クレアチンは飲まないようにしましょう。
クレアチンを摂取しない方が良い理由のまとめ
体作りに効果的なサプリメントは数多くありますが、何でも飲めば良いというものではありません。
無駄に摂取して体に留まらず排出されてしまったり、クレアチンの力で一時的に筋力がアップするとそれが自分の力だと勘違いして関節やじん帯を痛めてしまうこともあります。
また、クレアチンが脂肪燃焼を遅らせてしまい体脂肪が減りにくくなるというのも、各社の誇大広告にはほとんど載っていない情報です。
上手に使えばもちろん良い効果を発揮することができるので、パーソナルトレーナーやベテランの方にアドバイスをもらうことも良いでしょう。
良い部分だけ見て何でも取り入れてしまうのではなく、デメリットもよく知った上で摂取してくださいね。
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