ドロップセット法は筋肥大に効果があると研究結果でも証明された!
2018/05/27
ドロップセットが果たして効果が本当にあるのか?
個人的にドロップセットが好きです。
ドロップセットというのはジョーウィダーのトレーニング法にあるやり方のひとつで、「もうこれ以上は上がらない…」状態の限界値まで行った後、重量を下げて休憩時間なしで再び限界まで追い込み、また下げて追い込むトレーニング法を言います。
ただし、すべてのトレーニングに活用できるものではありません。
筋力よりは筋肥大、つまり筋肉増量をターゲットにする時に活用します。
ドロップセットは小さな筋肉のトレーニングに最適
ドロップセットは上半身や下半身の多関節トレーニングではなく、二の腕や肩、上腕三頭筋のような比較的小さな部位の単純関節の孤立トレーニングに限って取り入れることが有効です。
さらにその部位のトレーニングの後半のセットで行うとより効果が出ます。
(背中や下半身など大きな筋肉部位は、ドロップセットではなく、パウスセット(PAUSE SET)やスーパーセット、事前疲労法が良いです)
バーベルなどで行うフリーウェイトより、ドロップセットはマシンやケーブルマシンが活用しやすいです。
ドロップセットは本当に効果がある?
ところで、このドロップセットがボディビルダーやフィットネスクラブのパーソナルトレーナーの間では愛用されていますが、ストレングス(筋力)を重視する人々の間では、効果のないトレーニング法、無駄なトレーニング法だと言われてしまうこともあります。
そのためにネット上では、ドロップセットは無意味なトレーニング法だと言う情報と、効果があるという相反する情報が溢れています。
このトレーニング法は筋肉そのものを大きくすることを目的とする場合に効果がありますので、筋力やパワーを上げたい人にとっては良い結果は出にくいかもしれません。
それに、なぜそういう対立するような情報になってしまったのかというと、これまでドロップセット法は同じ重量を継続してトレーニングする一般的なストレートセットとの違いを、はっきりした研究結果が出ていなかったからだと思われます。
しかし関連研究論文の一つが4月に日本体育大学で発表されました。
[Effects of drop set resistance training on acute stress indicators and long-term muscle hypertrophy and strength]【英語原文】
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28474868/
ドロップセットが好きな僕にはとても嬉しい話です。
ドロップセットに効果があると証明された実験内容とは
その研究内容(実験方法)は以下の通りです。
16人の対象者を二つのグループに分けて、6週間上腕三頭筋の単関節種目(アイソレーション)「トライセプス・プッシュダウン」を行います。
① 8人は12回 x 3セットをすべて同じ重量、セット間の休憩90秒にした定番のストレートのトレーニングを行う ② 一方の8人は12回1セットを行った後、休憩を取らずに重量を20%下げて2セット目は限界まで行い、また休憩なしでさらに重量を20%下げて再び限界回数まで行う(ドロップセット) |
これで二つのグループはそれぞれ、
①のストレートセットでトレーニングを行ったグループはリフティングした総重量が多くなり、
②のドロップセットで行ったグループは総重量は少なくなりますが、代わりに短い時間でトレーニングを終えました。
本来筋トレは重量が重いほど、トレーニング間の休憩時間が短いほど強度が高くなるので、どちらのグループも得たものも失ったものもあったと言えます。
この実験の終了後に複数の項目を測定したところ、基本的に両グループ共にとも筋肉の発達が見られました。
ところが、両グループで間に数値の違いが出たのです。
【MRIで測定した筋肉の有効断面積(筋肥大)】
①ストレートセットグループ…5.1%増加
②ドロップセットグループ…10%増加
→②ドロップセットグループの方が筋肥大した
【筋力の違いは】
①ストレートセットグループ…25.2%増加
②ドロップセットグループ7…16.1%増加
→①ストレートセットグループの勝ち
→毎度トレーニングした後に測定したRPE(筋肉の疲労度)は、ドロップセットが7.7、ストレートセットが5.3でした。
つまりストレートセットに比べると、ドロップセットの疲労度の方が激しいので、繰り返し同じ部位のトレーニングを継続することは難しい状態となるということでしょう。
<もっと具体的な結果については、上記の原文URLからご確認ください>
ドロップセットを研究結果から実践に適用してみましょう
上記の実験方法での結果は一度の小規模の実験だけですから、効果を断定するのは難しいかもしれませんが、参考になる資料だというのは間違いありません。
ドロップセットをうまく適用する方法は、
•ストレングスより筋肥大の目的でトレーニングする時
•高重量のトレーニングはまず終わらせてから •その日に鍛える部位の後半、あるいはその種目のトレーニング最後のセットに1回。 •1日2回以上は行わないこと。 •回数は最初に決めるのではなく、限界まで追い込んで筋肉が震えるまで行うこと。 |
ぜひドロップセット法をトレーニングに取り入れて、最短の道で筋肉を育てましょう!
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